チョコさんに捧ぐ

この猫と最初に出会ったのは、私が結婚してまもなくの頃。
初夏とはいえ、まだ肌寒く感じる頃だった。
生まれたばかりの子猫の世話に追われ、傍目から見ても猫は殺気立っていた。
その頃の猫は、子猫ともども、人馴れした様子は全くなかった。
人間は猫をチョンコと呼び、厄介者扱いしていたが、私は子猫可愛さ故に、チョンコにご飯を与え、納屋の片隅にダンボールの巣箱を作った。
当地方ではこの呼名に深い差別的な意味合いはあまりないのだろう。
高齢化の進むこの町内では、自然とお年寄りたちがのら猫をそう呼んだのだ。
私は、エサをあげる者の義務として、捕獲大作戦を展開した。
戦いは2年、チョンコの3度目の出産と子育てが始まる頃まで続いた。
その間、生まれた子猫は14匹。生きて捕獲出来た子猫は全て貰われた。
私とは2年も顔を合わせた仲である故、警戒心も少しは薄れてきていたのだろう。
すんなりとはいかなかったが、捕獲作戦は私の勝利に終わり、ついにチョンコは避妊手術を受けた。
名をチョコさんと改め、2008年の初秋までは私達の外飼いの猫として、その後は家飼いの猫として過ごした。
最初の出会いの記録は、1999年初夏、とある。16年間をともに過ごした計算になる。
ここ3年間は病気で入退院、強制給餌、点滴の介護しながら何とか小康状態を保っていた。
年末に、一気に体力の衰えがきて…。
2016年1月8日、永眠。
結婚してからのほぼ毎日を、この猫と共に過ごした。
慣れない夫の家での同居生活も、この猫を通じて近所に馴染んだ。
猫と同じように、私も、近所に馴染んでいったのだ。
控えめで優しい、日本猫らしい猫だった。
…ありがとう。
…どうか安らかに。

画像

チョコが最高に美しかった頃の写真。家の中でまったりしていた頃よりも、やはりお外で半野生の中で生きていた頃のチョコが美しいと思う。

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この記事へのコメント

2016年01月17日 07:50
最高に思い出深い子でしたね
忘れられない子です
ありがとうの言葉が本当にピッタリです